私は、徒歩10分圏内に塾が15社以上ひしめくような競合地域で教室長をしていました。
すると、
「最近△△塾から転塾してくる子が増えたなぁ」と感じたり、
生徒や保護者から「××塾は来月でつぶれるらしいよ」と言うウワサが流れてきたりすることがちょくちょくありました。
転塾してきた生徒や保護者に、前の塾を辞めた理由を聞いていくと、ある共通点が。
今通っている塾に、これからご紹介する内容がたくさん当てはまる場合は、ちょっと要注意かも。
3か月たっても良い変化がない
塾に通い始めて最低3か月は様子をみてください。
3か月以上たったときに次のうち一つも当てはまらないのであれば、辞めることを検討してもいいと思います。
- 勉強に対してやる気が出た
- 勉強のしかたが分かってきた
- 勉強習慣がついてきた
- 志望校が決まった
- 受験情報を集め始めた
- 先生とコミュニケーションがよくとれている
- 塾に通うのが楽しい
- 点数や成績が上がった
教室責任者の不在が多い
たいていの塾では、教室責任者(塾長、教室長、校舎長など)は毎日自分の教室に出勤します。私自身も、日曜以外は自分の教室に出勤していました。
ところが、とある塾では、週に3回しか責任者がいないとか、夕方には退勤してしまって顔を合わせる機会がない、という塾がありました。
毎日生徒とコミュニケーションをとる以外の大事な仕事でもあるんでしょうか?何かあったとき誰が対処するんでしょうね?人件費削減でしょうかね。
教室責任者がすぐ変わる
生徒としては、入塾してから受験が終わるまで、教室責任者がコロコロ変わると面倒です。
塾の方針なのか、教室責任者がどんどん辞めていくのか知りませんが、どちらにせよそういった塾にいると、安定しません。
普通は1教室に3年以上担当します。10年以上もザラにいます。私もそうです。
近隣の学校情報をよく知っている人に担当してもらいたいですよね。
担当講師がすぐ変わる
直接指導する、最も生徒のことを知っている人です。
生徒の学力、志望校、性格、家庭環境、友人関係、部活や習い事の優先度、趣味、集中が切れたらペンを分解し始める、など。
これらをすべて把握するのに、私ならおよそ1か月かかります。
生徒の特性を把握した上で、指導の仕方や宿題の量などを調整していくのです。
「担当制」を謳っている塾なのに、数か月で担当講師がコロコロ変わるというのは普通あり得ません。
先生との関係性が希薄
塾に通い始めて3か月以上たったのに、あまり良い変化がない…となると、次の流れとしては先生に相談です。
しかし、先生との関係性が希薄だと、なかなか相談もしづらいですね。
関係性が希薄なのは、生徒や保護者のせいではありません。塾側に問題ありです。
普段から密にコミュニケーションをとっていないからです。
相談したいなと思ったときに、誰も先生の顔が浮かばないようなら、すっぱり辞めてしまってもいいのではないでしょうか。
自習スペースが少ない、環境が悪い
テスト前や受験期になれば、自習スペースを利用することも増えるでしょう。
授業時間の何倍もの時間を、自習スペースで過ごすことになります。
自習スペースは、テスト前になると混みあいますよね。せっかく自習しに来たのに席がなくて帰宅する羽目になっていませんか?
また、利用者が多いときでも、集中できる環境が保たれていますか?先生がきちんと環境を守ってくれていれば安心ですが。
しょうもないCMを流している
テレビCMをするのはいいのですが、あまりに中身がないCMがあって、同じ業界の人間として恥ずかしく、また、怒りを覚えます。
そのCMを作るためのお金の出どころは、もちろん生徒の月謝です。
そのお金を生徒のために還元することもできるはずなのに、していないのです。
しかし、そんな塾でも成績が上がっている生徒もいます。
すると、今度はそんな成績優秀者が広告塔にされて、また他の生徒が搾取されていくという連鎖が起きます。
こんな塾は辞めてしまうほうが世のためです。
授業料をまとめて前払い
ほとんどの塾では、授業料は「月謝」として毎月支払います。
しかし、まれに半年分の授業料を一括で支払わせる塾があります。
まとめて支払わせることで、辞めづらい状況をつくっているのです。
もしくは、経営難でまとまったお金が必要になっているのかもしれません。
もし学期途中で塾がつぶれたとしても、全額返金の保証はありません。要注意です。
塾とは長い付き合いになります。しかし受験の学年になる前に見切りをつけましょう。
それではこのへんで、グッドラック☆